Kimi-K2.7-Codeとは?
Kimi-K2.7-Codeは、Moonshot AIがKimi K2.6をベースに開発した、コーディングに特化したエージェント型モデルです。総パラメータ数は1TのMixture-of-Expertsモデルで、トークンあたり32Bのパラメータを有効化します。プロンプトに個別に答えるのではなく、複数ステップのコーディングタスクを最初から最後まで完遂する、長期にわたるソフトウェアエンジニアリング作業向けに調整されています。MoonshotはK2.6と比べて思考トークンの使用量も約30%削減しており、同じ作業をより少ないトークンで処理できます。重みは2026年6月11日に、Modified MITライセンスでHugging Faceに公開されました。
| 仕様 | Kimi-K2.7-Code |
|---|---|
| 総パラメータ数 | 1T |
| 有効化されるパラメータ数 | トークンあたり32B |
| アーキテクチャ | Mixture-of-Experts:384個のエキスパートからトークンごとに8個を選択し、共有エキスパート1個も使用、MLAアテンション |
| コンテキスト長 | 256Kトークン |
| モダリティ | テキストと画像の入力、動画入力は実験的機能 |
| 視覚エンコーダー | MoonViT、400Mパラメータ |
| 推論 | 思考が強制的に有効になり、推論内容はターン間で保持されます |
| ネイティブ量子化 | INT4 |
| リリース日 | 2026年6月11日 |
| ライセンス | Modified MIT |
ルーターはトークンごとに384個のエキスパートから8個を選択し、共有エキスパート1個も使用します。そのため、全1Tパラメータをメモリに保持しながら、順伝播では32Bモデルに相当する計算を行います。エージェントの作業では、2つの設計上の選択が重要です。思考は強制的に有効になり、モデルは推論内容をターン間で保持します。Moonshotはこのモードをpreserve_thinkingと呼び、コーディングエージェントの利用場面で性能が向上すると説明しています。また、重みはKimi-K2-Thinkingと同じ量子化方式であるネイティブINT4で提供されます。このモデルは400MパラメータのMoonViT視覚エンコーダーを搭載しているため、テキストに加えて画像も入力できます。動画入力もありますが、Moonshotの公式APIの実験的機能としてのみ提供されています。
Kimi-K2.7-Codeのベンチマーク
Moonshotのモデルカードに掲載された数値では、K2.7 Codeを、前モデルのKimi K2.6、Codexで動作するGPT-5.5、Claude Codeで動作するClaude Opus 4.8と比較しています。
| ベンチマーク | Kimi-K2.7-Code | Kimi K2.6 | GPT-5.5 | Claude Opus 4.8 |
|---|---|---|---|---|
Kimi Code Bench v2 実践的なコーディング | 62.0 | 50.9 | 69.0 | 67.4 |
Program Bench プログラムの再現 | 53.6 | 48.3 | 69.1 | 63.8 |
MLS Bench Lite 機械学習の研究 | 35.1 | 26.7 | 35.5 | 42.8 |
Kimi Claw 24/7 Bench 長期タスクを担うエージェント | 46.9 | 42.9 | 52.8 | 50.4 |
MCP Atlas MCPツール | 76.0 | 69.4 | 79.4 | 81.3 |
MCP Mark Verified MCPサーバー | 81.1 | 72.8 | 92.9 | 76.4 |
K2.7 Codeは、思考トークンの使用量を約30%削減しながら、全6項目でK2.6を上回り、MCP Mark VerifiedではClaude Opus 4.8も上回っています。ただし、最高スコアを獲得した項目はありません。すべての項目でGPT-5.5かOpus 4.8が首位です。率直に評価すると、最先端のクローズドモデルには一歩及ばない、重みが公開されたコーディングエージェントです。そして、このモデルは自分のハードウェアで実行できます。
Kimi-K2.7-Codeのハードウェア要件
システム要件で確認すべきなのはメモリです。1Tパラメータのモデルには大量のメモリが必要なので、RAMとVRAMを合算して考えます。以下のGGUFビルドはunsloth/Kimi-K2.7-Code-GGUFで提供されており、それぞれ約48 GBのファイルに分割されています。記載されているサイズは、各ビルドの合計です。
| メモリ | 選択するビルド | ファイルサイズ |
|---|---|---|
| 320 GB | UD-IQ1_M | 303.9 GB |
| 384 GB | UD-Q2_K_XL | 339.5 GB |
| 512 GB | UD-Q3_K_XL | 463.9 GB |
| 640 GB | UD-Q4_K_XL | 583.7 GB |
| 768 GB以上 | UD-Q8_K_XL | 594.5 GB |
2つのビルドがどちらもメモリに収まる場合は、大きいほうを選び、KVキャッシュ用の余裕も残してください。256Kのコンテキストにもメモリが必要です。この形式になじみがない場合は、まずGGUFとは何かを読んでください。
Atomic ChatでKimi-K2.7-Codeを実行する方法
Atomic Chatは、macOS、Windows、Linux向けの無料のローカルアプリです。Hugging Faceのモデルブラウザーとチャットを内蔵しており、llama.cppを手動でビルドする必要はありません。
- お使いのプラットフォーム向けのAtomic Chatをダウンロードして開きます。
- モデルブラウザーでKimi-K2.7-Codeを検索し、Download Optionsを開きます。
- お使いの環境のメモリに収まるビルドを選び、チャットを開始します。
同じファミリーのほかのモデルは、ローカル実行できるKimiモデルの一覧で確認できます。汎用の姉妹モデルKimi-K2-Instruct-0905も含まれています。
Kimi-K2.7-Codeのライセンス
コードリポジトリとモデルの重みは、どちらもMoonshotのModified MIT Licenseで公開されており、Hugging Faceではライセンスが「other」と表示されています。ベースとなるMITライセンスは、商用利用を含む使用、改変、再配布を認めています。「Modified」の部分はMoonshot独自の追加条項を指すため、このモデルを使って製品を開発する前に、リポジトリ内のLICENSEファイルを読んでください。
